虫刺され(虫刺症)とは、昆虫やその他の節足動物に刺されたり咬まれたりした際に、毒成分や分泌物が原因となって引き起こされる皮膚のアレルギー反応の総称です。
特に注意が必要なのはハチ(スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなど)に刺された場合です。刺された部分が赤く腫れ、強い痛みを伴うだけでなく、繰り返し刺されることで毒成分に対するアレルギー反応が強まり、アナフィラキシーショックを引き起こす危険性があります。アナフィラキシーショックは重症化すると命に関わるため、迅速な対応が求められます。
またマダニに刺されると、ライム病を発症することがあります。初期症状として発熱、頭痛、関節痛、倦怠感などの症状が現れ、進行すると髄膜炎、顔面神経麻痺、心膜炎などの深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
ハチに刺された場合など、毒針が皮膚に残っている場合は、まず最初に針を慎重に取り除きます。症状が軽い場合は、抗ヒスタミン薬を含む外用薬(塗り薬)を使用してかゆみや炎症を抑えます。かゆみや腫れが強い場合には、ステロイド系の外用薬や抗アレルギー薬の内服薬を使用します。なお重症の場合やアレルギー反応が強い場合は、ステロイド薬の内服が必要になることがあります。
ニキビとは、思春期から大人の方まで幅広い年齢のお肌にみられるできもののことをいいます。
毛穴に皮脂が詰まってしまい、アクネ菌が増殖し、炎症を引き起こしたり膿がでてしまう場合もあります。
ニキビの原因は様々ですが、次のようなものが考えられます。
保険診療では、通常、ニキビに対して以下の薬が処方されます。
種類 | 薬剤商品名 |
---|---|
抗生物質 (内服) |
ミノマイシン/ビブラマイシン/ルリッド |
抗生物質 (外用) |
ダラシン/アクアチム/ゼビアックス/デュアック |
漢方薬 | 十味敗毒湯/荊芥連翹湯/桂枝茯苓丸/ヨクイニン/清上防風湯 など |
外用薬 | ディフェリンゲル/エピデュオゲル/ ベピオゲル/ベピオローション/デュアック |
今まで保険診療を行っても改善できなかった方は美容診療で改善することもございます。
私たちに備わっている、体を守るために働く免疫機能が食べ物や植物などを異物と捉えて反応することを「アレルギー」といいます。
症状がでますと、湿疹やかゆみ、皮膚かぶれを伴う場合があります。
検査名 | 検査内容 | 検査方法 | 検査結果 |
---|---|---|---|
View39 検査 |
採血で行う検査です。 アレルギーの原因となりやすい花粉や食べ物など代表的な項目39種類を調べることができます。 |
採血で 行います |
1週間ほどで結果がでます |
イムノ キャップ |
指先に小さい針で刺し、出てきた血を採取します。8種類の項目を調べることができます。採血の怖いお子様におすすめです。 | 指先で 行います |
20分で結果がでます |
パッチ テスト |
金属やシャンプー、薬液などの検査を行うことができます。検査項目は15~23種類です。歯科金属の確認でも行います。 | 主に背中で 検査をします |
1週間かかります 検査する当日はご入浴できません 2日後、3日後、7日後と来院が必要になります |
じんましんの症状が起こる原因には、「非アレルギー性」と「アレルギー性」のものがあります。
「アレルギー性」のものについては血液検査や皮膚を用いた検査を行うことで判明することがあります。
原因物質が分かりますと、じんましんの症状の再発を予防することもできます。
当院でも検査ができますのでお気軽にお尋ねください。
かぶれとは、何らかの物質が皮膚に触れることで赤みや発疹などのぶつぶつ、かゆみなどの症状がでることを言います。
専門的な言葉では「接触皮膚炎」といいます。
接触皮膚炎は、皮膚に触れる物質の刺激が強いためにおこる「刺激性接触皮膚炎」、
皮膚に触れる物質にアレルギーがある場合におこる「アレルギー性皮膚炎」、
紫外線がかかわる「光接触皮膚炎」などに分けられます。
炎症が起こる原因はそれぞれ異なります。
私たちの皮膚には、さまざまな刺激から守ってくれる「バリア機能」が備わっていますが、この機能の許容範囲を超えた強い刺激に触れてしまったときに起こる炎症を「刺激性接触皮膚炎」といいます。 これは原因物質自体がもつ刺激によって起こるため、アレルギーに関係なくどなたでも起こる可能性のある症状です。
肌に触れた原因物質に対して体の免疫システムが働き、「これは体にとって有害な物質だ」と認識してしまったときにおこる症状のことを言います。そのため、刺激性皮膚炎のように誰にでも起こるわけではなく、原因となる物質にアレルギーのある人のみ現れる症状です。
光接触皮膚炎は肌に触れただけでは症状が起こることはないのですが、その部分に光や紫外線があたるとかぶれや赤みが起こる皮膚炎を指します。光があたった部分のみに症状が現れるため「光アレルギー」と呼ばれることもあります。
保険診療で内服薬や塗り薬の処方が可能です。
赤みの範囲や強さによってステロイドの塗り薬の強さを判断し、処方させていただきます。
かぶれの原因となる物質がわかっていればその物質を避けることが必要です。
もし原因となるような刺激物質に触れたときは石鹸などでよく洗い流してください。
かゆみがひどい場合はできるだけ掻いたり触ったりなどしないようにしてください。
また、かぶれを引き起こしている原因物質を調べるための検査方法もございます。
ほくろとは、皮膚の表面にみられる濃褐色の色素班のことを言います。専門的用語では「母斑細胞母斑」や「単純黒子」と言われています。
大小様々で、平坦なものから盛り上がったもの、黒いものから茶色のものなどあります。
生まれつきある方もいれば大人になってから出てくる方もいます。
保険適応の費用は8,000円前後になります。
ほくろが盛り上がってきたように見えた場合、いくつかの可能性が考えられます。
一般的にはほくろが盛り上がっていること自体に問題はありませんが、ほくろと思っていたら「かゆくなってきた」「大きくなってきた」「同じところにたくさんできた」という症状がでてくることもあります。
その場合はほくろではない可能性もありますので一度ご受診の上、ご相談ください。
ダーモスコープという、専門の道具を使ってほくろかどうかを判断します。
虫眼鏡の様なものでライトを照らし、ほくろの部分を拡大して皮膚を観察する方法です。
保険適応で診断が可能です。
ほくろかどうか調べたいという方でもお気軽にご相談ください。
ほくろの除去を手術で行うこともできます。
ほくろかもしれない、ほくろなのか調べたいという場合保険の範囲で除去の上、検査に出すことも可能です。
少し痛みを伴う施術ですが、麻酔を使用することで痛みの不安なく行うことが可能です。
費用が自費の料金になる場合もあります。よろしければ参考にしてください。
メニュー | 税込価格 |
---|---|
①直径1mm未満 | ¥5,000 |
②直径1mm~2mm未満 | ¥7,700 |
③直径3mm~4mm未満 | ¥11,000 |
④直径5mm~6mm未満 | ¥17,600 |
⑤直径7mm~9mm未満 | ¥22,000* |
⑥直径10mm~13mm未満 | ¥27,000* |
⑦直径14mm~19mm未満 | ¥32,000* |
⑧直径20mm~24mm未満 | ¥37,000* |
⑨直径25mm~29mm未満 | ¥42,000* |
⑩直径30mm~34mm未満 | ¥47,000* |
⑪直径35mm~39mm未満 | ¥52,000* |
⑫直径40mm~44mm未満 | ¥57,000* |
⑬直径45mm~49mm未満 | ¥62,000* |
⑭直径50mm~54mm未満 | ¥67,000* |
⑮直径55mm~60mm未満 | ¥72,000* |
唇にできたほくろも保険診療内で除去することができます。
施術名:ほくろ取り(保険)
費用:8000円前後(事前に採血の検査があります)
部位:下唇
施術期間:施術前11月、施術後3月の画像
皮膚の表面に起きる炎症の反応のことを「湿疹」、「皮膚炎」と呼びます。
皮膚が赤くなり、ぶつぶつなどの発疹やひどいときは水ぶくれになることもあります。強いかゆみも伴うのが特徴です。
湿疹にはいくつかの種類があり、それぞれの原因にあったケアが必要です。
湿疹はお肌に刺激の強い物質が触れたときに起こる「外的要因」と、その方の体質や体調などが原因となる「内的要因」が重なり合って症状が起こります。
※こちらはあくまで一例です。
赤みがある部分はかゆみを伴うこともございます。 かゆみを抑える塗り薬や、飲み薬を処方させていただきます。
かゆみの部分は掻くことで症状が広がったり、強くなりますのであまりにもかゆみがつらいときは保冷剤で冷やすことをおすすめしております。
血行がよくなることもかゆみの原因になりますので入浴の際、浴槽に浸かることは控えたほうがいい場合もあります。
皮膚についた汚れや汗を放置すると皮膚に刺激を与え、湿疹を引き起こすことがあります。
お風呂に入る際しっかりと汚れを落とし、清潔な皮膚をキープしましょう。
洗う際はゴシゴシと擦り洗いをするのは控えてください。
健康な皮膚は「皮膚のバリア機能」によって、体外の異物の侵入を防いでいます。
このバリア機能を保つには紫外線を避ける、保湿剤をこまめに塗るなど日々のケアが大切です。
湿疹の原因として思い当たる物質があれば、それらを避けることが必要です。
例えば手湿疹を繰り返す方は、食器を洗う際にゴム手袋や綿手袋を装着し、こまめに保湿をしてください。
爪の端が内側に向かって強く巻き込んだ状態を巻き爪といいます。
足の親指によく見られ、爪が皮膚にあたって痛みを生じることが多いですが、巻いていても痛みがない場合もあります。
巻き爪の原因は主に爪に加わる力のバランスが崩れることです。
足の指の横から強く圧迫される、地面から受ける力が弱すぎるなどの状態が続くと巻き爪が発生しやすいと考えられています。
現在巻き爪に対して行われている治療は「矯正治療」が中心です。
様々な器具を使って爪を本来の形に近づけることにより、爪が皮膚を圧迫・刺激するのを防ぎ、痛みや炎症が起こらないようにする治療法です。
当院では2019年に登場した新しい「巻き爪マイスター」という治療を行っております。
爪の両端にワイヤーをつけていくのですが、お痛みはほとんどありません。
また、ワイヤーだけではなく爪の繊維を柔らかくするお薬、リネイルゲルも使用します。爪の繊維化をほぐしながら、ワイヤーで矯正していきます。
施術に関しては保険適応ではないので自費診療となります。
処置する当日と、翌日にもご来院をお願いしております。
注意点として、ワイヤーが隣の指が当たって傷ができることがあるほか、患部を濡らすと、薬剤が漏れ出して周囲の皮膚を刺激することがありますので、濡らさないようにご注意ください。
巻き爪マイスター + リネイゲル使用 1指(自費) | ¥14,300 |
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施術された翌日から効果を実感される方もいます。
施術名:巻き爪マイスター(自費)
施術料:14,300円
施術回数:1回
巻き爪に対して行う新しい治療法です。
施術名:巻き爪マイスター(自費)
施術料:14,300円
施術回数:1回
いぼは皮膚に限らず「皮膚の表面にできた突起物一般」と意味する俗語です。
専門用語では「疣贅(ゆうぜい)」という言葉が使われます。
いぼの種類は大きく2つに分かれます。1つはウイルスに感染してできるもの、もう1つは加齢や体質によってできるものです。
ウイルスに感染してできたものは「ウイルス性疣贅」、「尋常性疣贅」、「扁平疣贅」、「尖圭コンジローマ」など種類が様々です。原因のウイルスは「ヒトに乳頭腫(いぼ)を作るウイルス」という意味から“ヒト乳頭腫ウイルス“と呼ばれており、英語では「Human
papilloma virus」と書くことからHPVという略号がよくつかわれます。
HPVは現在200種類以上あるといわれています。
疣贅、はいぼのことです。尋常性、は「ありふれた」という意味です。
子どもから大人まで主に手足に見られる、最もありふれたいぼという意味になります。
皮膚からの盛り上がりがほとんどなく、これがいぼかな?と思われるかもしれません。
青年性扁平疣贅とも呼ばれており、青年期の女性に多く見られやすいです。
顔や手の甲、下腿に見られることもあります。
尋常性疣贅の仲間です。足底で踏みつけられることで皮膚にめり込んで痛みを伴うこともあります。
外陰部や肛門部、口腔内に生じるいぼで、性感染症の一種です。
てっぺんにへこみのあるちいさな盛り上がりが特徴です。表面がつるつるしていて水様の透明感のあることが「水いぼ」と呼ばれる理由です。ウイルス性疣贅と異なる症状で、専門用語では「伝染性軟属腫」と呼ばれます。
脂漏性角化症と呼ばれます。中高年の頭や顔に覆い両性の皮膚腫瘍の一種です。
黒子と勘違いされる方も多く、かゆみを伴うこともあります。
体質的にできやすい方もいれば、若いころに日焼けをした影響でシミが盛り上がって症状になることもあります。
いぼの部分に-196℃の冷たい液体をあてます。患部の細胞を凍結・壊死させて取り除く治療法です。
後日かさぶたになって、ぽろぽろと取れていきますが1回ではよくなりません。
1~2週間に1度の間隔で数回の通院が必要です。期間が開いてしまうと治療回数が増えてしまうのでお気を付けください。
いぼの種類にもよりますが脂漏性角化症やアクロコルドンといったいぼであれば1日で取れる自費治療もございます。いぼの大きさや数で料金が異なりますのでご相談ください。
水いぼは「伝染性軟属腫ウイルス」に感染することによって小さいいぼができる病気です。
医学的には「伝染性軟属腫」とよばれています。皮膚のあらゆるところに細かいいぼができ、通常は半年~3年ほどたつと自然と消えていくとされています。
一度治癒しても再発を繰り返しやすいです。
水いぼはウイルスが皮膚の小さな傷口などから体に入り込んで感染することで発症します。
皮膚が弱く、皮膚を守る働きが発達していない乳幼児、お子様がかかりやすいといわれています。
潜伏期間は2週間から数カ月といわれており、水いぼができるとかゆみを伴うこともあります。
水いぼを引っ搔くと傷口からウイルスがはいり、とびひの様な感染症を引き起こすこともあります。
毛の生え変わりが通常のサイクルと違い多量の毛が抜ける状態のことをさします。
脱毛症には多くの種類があり、「脱毛した」といっても原因や症状も様々です。毛が生えてくる経過も違います。
頭だけではなく眉毛やひげなど体すべての体毛に症状がでてくる可能性があります。
脱毛症は1つの症状を指す言葉ではありません。毛をつくり出す毛包や毛が何らかの理由で壊される、あるいは毛の生え変わりの周期(毛周期)が乱れて抜け毛が多くなってしまうものの2つに分かれます。
代表的な脱毛症である「円形脱毛症」は、病原体などから私たちの体を守るはずの「免疫」が間違って毛を作る毛包に炎症が起きて毛包を破壊してしまうことが原因で毛が抜けていく症状です。
頭部に1個、円状にできることもあれば、頭部に多発したり、眉毛やまつ毛、ひげなど体毛のどの部位にも起きる可能性があります。
医学的には部に1つだけの円形の脱毛:単発性通常型(単発型)
多発する場合:多発性通常型(多発型)
頭部全体の脱毛:全頭型
全身に脱毛症がある:汎発型
など、症状によって分けられます。
AGAは「Androgenetic
Alopecia」の略称で、日本語では「男性型脱毛症」と呼ばれています。AGAはとくに成人男性に多くみられる脱毛症の一種です。現在では薄毛や抜け毛に悩む男性のほとんどがAGAの可能性があるといわれています。
男性ホルモンの影響もありますが、その他遺伝や生活習慣などの要因も関係することがあります。
症状の部位は額の生え際、頭頂部のつむじなどに現れることが多くみられます。
女性にも男性型と同じように特定のパターンをもった薄毛の状態が生じます。
しかし男性と異なり、前髪が残りその少し奥から頭頂部にかけて薄毛となるパターンが多いとされています。
また、男性ホルモンの影響で特定の箇所だけ薄くなる男性型脱毛症と異なり、頭全体のもう量が少なくなるのが特徴です。
まずは保険の範囲内で外用薬の処方や液体窒素の治療を行うことがあります。
保険の治療を行い、効果が得られなかった場合は自費の治療をお話することもあります。
なおフィナステリド・プロペシア・ザガーロには、性欲減退、射精障害、初期脱毛、肝機能障害などの副作用、ミノキシジルには動悸、息切れ、低血圧、めまい、初期脱毛などの副作用が生じる場合がありますので、必ず医師の指示通りの服用をお願いいたします。
商品名 | 金額 |
---|---|
コラージュフルフル育毛スプレー | ¥1,980 |
ミノキシジル1%(女性用) | ¥4,500 |
ミノキシジル5%(男性用) | ¥6,800 |
フィナステリド1mg 28錠 | ¥4,500 |
プロペシア 1mg 28錠 | ¥10,000 |
ザガーロ 0.5mg 30CP | ¥12,000 |
じんましん(蕁麻疹)は、赤みをもった小さな皮膚のふくらみが突然できる病気で、かゆみも伴います。
赤いふくらみは数十分~1日で治まったり、症状がでている場所が変わったりします。
症状がでてから6週間以内のものを「急性じんましん」、6週間以上経過しているものを「慢性じんましん」とよびます。
じんましんの原因は特定できるものは3割程度といわれています。
診察では症状が出現した前に何をしていたか、いつもと変わったことをしていなかったかなどを確認して原因と思われるものを特定することもあります。
ただ、7割以上の方は突発的に症状があらわれているタイプなので原因不明なことが多いです。
いつもと違う飲み薬を飲んだり、入浴の前後、温度の変化、食べ物や運動、汗、疲れやすく免疫力が落ちているときなど…あてはまるものがある場合は誘因となる刺激を避けることが大切です。
食べ物や接触しているものがあれば、アレルギーの検査を行うことができます。
じんましんの症状が出た方は「抗ヒスタミン薬」「抗アレルギー薬」などの飲み薬が主となります。
また、症状が出ている部位を見てじんましんと判定します。症状は時間経過で落ち着くと、その判断ができないため<ハイライト>スマートフォンなどで撮影して記録していただくことをおすすめします
慢性じんましんの症状でお悩みの方へ内服薬以外にも治療法がございます。
診察の際にお尋ねください。
皮膚に傷がついたあとにできる境界のはっきりしたみみず腫れの様な赤い盛り上がりのことです。
ニキビ痕、ピアスホール痕、帝王切開による切開痕など原因は様々です。傷ができた範囲よりも症状が広がります。
傷の深さや大きさに関係なく、遺伝的素因や体質が大きく関係してきます。
傷ができた後に皮膚の深い部分、真皮という層にまで炎症が続いてしまうことで起きる症状です。
皮膚を治癒する過程でコラーゲンなどの細胞が過剰に増え、それに伴って血管が増生したり炎症を起こす細胞が増えることによってできます。
炎症が起きている為かゆみと痛みを伴うこともあります。
抗炎症剤のテープ、エクラープラスターを処方させていただくことが多いです。
(今までドレニゾンテープを使用されていた方は販売終了の関係でエクラープラスターの処方になります)。
ケナコルト、というステロイドの薬剤を直接注射する方法です。
細い注射針を使用しますがお痛みを伴います。
ステロイドによる抗炎症作用により瘢痕組織にある炎症反応を抑制することでケロイドの膨らみを改善させます。
注射はステロイド剤なので頻回には行えず、月に1度で対応させていただいております。
日常生活において最も多い外傷のひとつとされています。
皮膚に高温の液体や固体が一定時間以上肌に触れることで起こる傷害です。
また、湯たんぽなどの低温のものでも接触する時間が長いと「低温火傷」として生じることもあります。
やけどの症状 火傷は皮膚に影響を与えている深さによってⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度と分類され症状が異なります。
分類 | 損傷 レベル |
見た目 | 感じる 症状 |
治療 期間 |
---|---|---|---|---|
Ⅰ度 | 表皮より 浅い |
赤み | 痛み、 熱感 |
数日 |
Ⅱ度 | 表皮~ 真皮 |
水ぶくれ | 痛み | 1~4週 |
Ⅲ度 | 表皮~ 皮下組織 |
乾燥 (黒色/白色) |
無痛 | 1か月 以上 |
やけどを負いましたら直ちに冷却、冷やすことが大切です。
流水にかけたり、保冷剤などで冷やすなどしてください。
冷やすことで熱による皮膚への損傷が深くなるのを防ぐことができます。
また、日にちを置かずすぐに皮膚科などへのご受診をお願いします。
お子様などは大人に比べ皮膚が薄いので深いやけどになりやすいです。
放置せず、皮膚の症状に適した外用薬を使用することで症状の悪化を防ぎます。
皮膚の表面に摩擦が生じたり、圧を加えられることで皮膚が厚くなっていく症状です。
胼胝も鶏眼もよく似ています。
鶏眼 | 胼胝 | |
---|---|---|
症状 | 皮膚の奥に芯ができる 芯が歩行など圧迫によって痛みを伴う | 皮膚が厚くなり、黄色くなる 痛みがない場合もある |
部位 | 足の裏 | 足だけではない、手など |
皮膚が硬くなったり、角質が増殖することで症状が起こります。
胼胝は表面の角質が増殖して厚くなっていく状態ですが、鶏眼は真ん中に角質の芯があり、この芯が内側に食い込むことで痛みを伴います。
例えば足によくできる方はヒールのある靴や合わない靴を履いていたり、歩行時間が長く足裏への摩擦や圧迫が加わることで部分的に皮膚が硬くなっていきます。
硬い皮膚が何度も擦れると、痛みを伴うので歩行時の痛みの訴えとしてご受診される方も多くいらっしゃいます。
手にできる場合は仕事柄ペンをよく盛ったりするとその部分の皮膚が厚くなり、胼胝となります。
厚くなった皮膚を削ることで痛みの原因を除去することができます。
保険の範囲内で行えますが、頻回にはできません。
月に1~2回程度の処置をお勧めしております。
皮膚の角質が厚くなる前に、角質を柔らかくする薬を塗ることも大切です。
保険の処方で「サリチル酸ワセリン」という外用薬を処方することができます。
また、病状によってはシールタイプのものも出させていただくこともあります。
処方することができますので、医師の指示のもと日々のケアとして塗ってください。
たこやうおのめができないようにする為にご自身の足の形に合った靴を装着してください。
靴の専門店で足のサイズを計測し、専用の靴やインソールを制作するのも大切です。
足がよく当たる部分にインソールやクッション材のあるものを使用することで、摩擦をなくし、症状の悪化を防ぎます。
角質が硬くなる前に、柔らかくする塗り薬を使用するのも大切です。
こちらは当院で処方することができます。
保湿もこまめに行ってください。
体の中の免疫バランスの異常によっておこる、全身性の炎症性疾患です。他人にうつることはありませんが、刺激を与えることで症状が出ていない部分に新しく症状が出たり、症状が広がることがあります。
良くなったり悪くなったりを繰り返すので長期的な治療が必要です。
発症原因ははっきりとわかっていません。現時点ではもともと乾癬になりやすい遺伝的な要因があり、そこに様々な環境的な要因が複雑に関与することで免疫バランスの異常がおこり、発症につながると考えられています。
乾癬にはさまざまな種類があり、症状の現れ方や部位がことなります。
主に5つの種類で分けられています。
尋常、は「普通」という意味です。乾癬患者さんのほとんどがこの分類にあてはまります。
症状としては皮膚が赤くなったり、フケの様なものが出ることもあります。
症状がよく出る部位は頭、生え際、肘や膝など間接部位、臀部、太ももなど外部からの刺激を受けやすい部分です。
最初は小さい発疹から始まり、徐々に赤く盛り上がった発疹になります。
症状が出てない部分を掻いたり刺激を与えるとその刺激をきっかけに新たな症状が現れることもあります。
衣類の繊維や眼鏡、ベルトや時計などの刺激によっても誘発されるといわれています。
なるべく肌を締め付ける様なものは控えたほうがいいです。
別名「関節症乾癬」とも呼ばれます。乾癬の患者さまの中で、手足の関節や首から背骨、アキレス腱、足の裏などに痛みや腫れ、強張りを訴える方もいらっしゃいます。
このように乾癬によって関節に炎症が起こった状態を乾癬性関節炎と言い、乾癬患者さまの約15%に合併するといわれています。
乾癬性関節炎の症状が出る場合その症状が出る前、または同時に乾癬の皮膚症状が出るといわれています。
直径0.5~2㎝程度の小さな水滴大の発疹が全身に現れるのが特徴です。
お子様や若年者に多く診られます。特に、扁桃腺炎が原因となることが多いといわれています。
きっかけとなった感染症を治療することで症状は治まりますが、稀に何度も再発を繰り返し、尋常性乾癬に移行することもあります。
尋常性乾癬が全身に広がって、全身の80%以上の皮膚が赤みを帯び、細かい鱗屑が剥がれ落ちる状態を「乾癬性紅皮症」と言い、発熱や悪寒、倦怠感などを伴います。紅皮症の誘因は、皮膚炎、感染症、薬剤などいくつかあります。発症率は乾癬患者さまの全体の約1%で、乾癬の治療が不十分だった場合や科学的根拠のない治療を行った場合、もしくは治療を行わなかった場合などに発症することがあります。
発熱や皮膚の発赤とともに、膿の入った球状の袋「膿疱」が多数現れる疾患を「膿疱性乾癬」と言います。
この膿疱には細菌が含まれていないので周囲の方に感染することはありません。
発疹が手のひらや足の裏、指先など一部だけにみられる限局型と、急な発熱とともに全身に発赤と膿疱があらわれる汎発生膿疱性乾癬があります。
汎発性膿疱性乾癬は厚生労働省の希少難治性疾患に指定されている病気ですが症状によっては当院でも治療が可能です。
一度ご受診の上お尋ねください。
認定基準を満たすと医療費助成を受けることができます。
症状が酷い場合は当院でお受けできない可能性もございます。
その場合は大きい病院へ紹介させていただきます。
上記の症状が代表的です。症状の好発部位としては肘や膝などの関節部、腰回りなど摩擦を受けやすい部分になります。
当院では乾癬の方への塗り薬や保湿剤などを処方させていただいております。
また、症状が強い方に「ナローバンドUV-B」という光線療法を行うことも可能です。
症状がでている部位や全身に照射をすることで過剰に反応している免疫を抑制させる治療法です。
当院では全身の照射を行うことができる「ナローバンドUV-B療法」を行うことが可能です。
保険が適応の治療法で、窓口負担は3割の方で1,000円程度です。
週に1回は照射でのご受診をお願いしております。
治療の過程でさらに詳しい検査、生物学的製剤投与が必要と判断した場合は連携病院や基幹病院を紹介することもあります。